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[ 07/6/30 ] 禁煙の困難性と治療の必要性A
アメリカやイギリスでは約70%の喫煙者が禁煙したいと思い、年間約30〜45%が禁煙を試みていますが、禁煙成功率はわずか2〜3%に過ぎないと報告されています。一方わが国でも、2003年の国民健康・栄養調査によると、たばこを吸わずに1日過ごすことが「とても難しい」と答えた割合は、男性47%・女性35%で、「難しい」と答えた割合を合わせると、男性87%・女性81%にのぼっています。2005〜2006年にかけて喫煙者1666人を追跡調査した大阪府立健康科学センターの調査によると、1日以上続く禁煙を試みた割合は27%で、そのうち禁煙に成功したのは25%であり、1年間あたりの禁煙率は6%に過ぎないことが明らかになっています。
 禁煙治療のプロセスは、他の病気に対する診断・治療の枠組みと同様、問診、検査、診断、治療という一連の流れの中で実施可能です。欧米では1990年代後半よりエビデンスに基づいた禁煙治療のガイドラインが示され、ニコチン依存症を「再発しやすいが、繰り返し治療することにより完治しうる慢性疾患」と捉え、ルーチンの医療活動としてその治療に取り組む動きが進んでいます。わが国で日本循環器学会をはじめ禁煙に取り組む9学会が合同で策定した「禁煙ガイドライン」においても、喫煙者を「積極的禁煙治療を必要とする患者」という考えを示しています。
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