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ニコチン依存症は、WHO(世界保健機関)やアメリカ精神医学学会からその診断基準が示されています。依存症を引き起こすニコチンには、精神依存性だけでなく、身体依存性(耐性や離脱症状<禁断症状>の存在)があることも明らかになっています。ニコチン依存についてまとめたイギリスの王立内科学会の報告書(2000年)によると、@ニコチンの便用を中止することの困難性は、アルコールやヘロイン、コカインと同等であり、自力で禁煙した場合、約3分の2の喫煙者が禁煙3日以内に喫煙を再開すること、A身体依存の証拠となる耐性の強さにおいて、ニコチンはアルコールやヘロインと同等であり、コカインより強いこと、B身体依存性を示すもう一つの証拠である禁断症状の強さはアルコールやヘロインより弱いものの、コカインよりは強い、と結論付けられています。そのほか特筆すべき点として、ニコチンは依存性薬物の中で、依存症の人数や超過死亡数が最も多いのです。 |
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