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米国の飲料業界団体「米飲料協会」は2005年8月17日に子供の肥満対策として、学校で販売する飲物を自主的に制限する方針を発表しました。米国では太りすぎの子供が900万人いるとされ、公立学校から炭酸飲料やジャンクフードを締め出そうという動きが各地で起きています。2008年の新学期から全米の75%の学校で販売をやめ、翌年の夏休み後の新学期から全面停止するとしています。炭酸飲料などの販売を禁止し、ミネラルウォーターや果汁100%ジュース、低脂肪の乳飲料のみを許可する方針です。 オーストラリア南東部のビクトリア州政府は、公立の小学、中学、高校にある売店や自販機でのジュースの販売を2008年中に禁止することにしています。オーストラリアでは子供の肥満の増加が社会問題化しており、ジュースはその一因とされているからです。販売だけでなく、持ち込みも認めない方針で、私立学校にも同調するよう呼びかけています。販売が禁止されるジュースには砂糖入りの炭酸系が中心で、砂糖ゼロや低カロリーの飲料は除外されるもようです。 オーストラリアでは太りすぎの子供が急速に増え、20〜25%が肥満状態にあるといわれています。銃政府によると、食生活に問題があり、10代の子供の3人に一人がジュースを毎日2缶、10人に一人は1L以上飲んでいるということです。日本も他人事ではありません。虫歯や歯周炎で歯科を訪れる子供たちにも同じような背景があると考えるべきでしょう。
『“食育”は歯科医療を変える』クインテッセンス出版株式会社 丸森英史 より
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